あゆみ製薬を買収!!
米大手投資ファンドのブラックストーン・グループが、あゆみ製薬を買収すると発表されました。
この買収規模は1000億円前後になります。
ブラックストーンは2018年から日本市場で企業投資事業を本格展開しており、日本での1号案件となります。
【会社データ】
➣あゆみ製薬
「リウマチ・整形外科領域のスペシャリティファーマとして、人々のQOLを高め、日本の医療の未来に貢献する」という経営理念の企業です。
2015年1月に設立。
約430名の社員数になります(2017年3月)。
資本金:50億円
事業内容:抗リウマチ薬、解熱鎮痛剤を中心とした医薬品の製造・販売等。
参天製薬株式会社の抗リウマチ薬事業・昭和薬品化工株式会社の医科事業をそれぞれ承継した会社。
現在は、リウマチ・整形外科の領域に特化したスペシャリティファーマとして事業を展開しています。
リウマチ分野➡関節リウマチ治療薬エタネルセプト「MA」を扱っています。しかし、製造量が苦戦しており品薄状態(規格によっては欠品状態)になっております。
骨粗鬆症領域➡「ラロキシフェン」「ミノドロン酸」の後発品を扱っております。これから更に、超高齢者時代に突入します。骨粗鬆症市場の拡大、医療費の観点からも期待できるラインアップだと感じます。
変形性関節症治療剤➡「ヒアロス」を扱っています。膝が痛い人はヒアルロン酸注射は欠かせない選択肢ですよね。でも実は、海外では国内ほどヒアルロン酸注射は推奨されていません。
➣ブラックストーン・グループ
大手の投資ファンド運用会社です
(KKRと並ぶ業界を代表的する投資ファンド)。
世界で24カ所のオフィスと約1800人以上の雇用スタッフを擁し、同社ポートフォリオ会社の雇用数は全世界で73万人以上になります。
事務所は至る所にあります。
米国⇒ニューヨーク、ボストン等
アジア⇒ムンバイ、北京、香港、東京
事業は4部門に分かれています。
1、プライベート・エクイティ投資
2、不動産投資
3、オルターナティブ・アセット・マネジメント
4、投資顧問
投資先について産業、地域、取引構造および取引規模に制限を設けておらず、柔軟性のある事業体制を維持することを方針。
条件が揃えば、如何なる取引案件にも対応できる順応性が強みになっています。
【投資実績】
⏩ヒルトン・ホテル・コーポレーション約3兆1842億円で買収。
⏩フリースケール・セミコンダクタ カーライル・グループ、TPGキャピタルと連合で176億ドルで買収。
⏩TDC(デンマーク通信最大手)ペルミラ、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、アパックス・パートナーズ、プロビデンス・エクイティ・パートナーズと共同でTDC株式88%を約1兆5000億円で取得。
⏩ニールセン カーライルなど約9585億円で買収。
【今後の方針】
3月22日に下記のような方針が発表されています。
「日本企業に対して今後5年間で総額5000億円を投資する。医薬品・素材分野を中心に、1社あたり約1000億円~3000億円の投資を考えている。」
この方針は、将来性(バイオ医薬品等)を見越してだと思います。
純内資系製薬会社はどこまで残れるのか!?
【6月27日新社長就任】
あゆみ製薬は、6月27日代表取締役社長の大内光氏が退任し、代表取締役副社長の唐沢清紀行氏が新社長に就任したと発表!
以下の記事も参考にしてください。
drug.hatenablog.com