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今後の医療業界について

在宅医療 訪問診療クリニック(在宅療養支援診療所)の経営について Vo3

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今回は世の中でよく言われる「老人ホーム」」について紹介します。

訪問診療クリニックのターゲット先は、「個人の居宅」or「施設」になります。

※「施設」=「老人ホーム」

 

経営的観点から言うと診療報酬の点数が高い「居宅」を狙うのか?

それとも、診療報酬の点数が低いが診療する人数が見込める「施設」を狙うのか?

 

※具体的な点数は下記を参考にしてください

 

drug.hatenablog.com

 

ここの部分は非常に「大切」になります。

 

なので、今回は「老人ホーム」について紹介します。

今後、さらに細分化される可能性がありますが、まずは現在のカテゴリーを整理してもらえればと考えています!※一般的に定義されている内容になります。

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介護付き有料老人ホーム


【特徴・入居条件】


・専門スタッフによる介護サービスが受けられる。
・原則65歳以上が入居可能。要介護度が条件となる場合もあります。実際に入居される場合は要確認となります。

 

【費用】


・月々20~25万円/月+介護サービス費用

介護付き有料老人ホームは、専門の介護士が24時間常駐しているので、ADL(日常生活動作)が衰え、一人暮らしが難しくなった高齢者も安心して生活を送ることができます。

基本的に要介護度が高くても入居できる施設がほとんどですが、長期入院の必要があるなど高度な医療が必要となった場合や、ほかの入居者への暴言、乱暴行為が目立つ場合は、入居を断られるばかりか入居した後でも途中退去を迫られる可能性があります。

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住宅型有料老人ホーム

【特徴・入居条件】


外部の介護サービスを利用します。また、年齢の制限では、60歳以上なら基本的に誰でも入居可能になります。


【費用】


月10万円からの設定。
※要介護度が高くなると費用も高くなる可能性があります。


住宅型有料老人ホームは、有料老人ホームのなかでは一番多い形態です。

そのため、入居者は要介護度に合わせてさまざまな施設から選ぶことができます。

基本利用料は「介護付」より低価になるケースが大半です。

有料老人ホームは、「介護付」と「住宅型」、「健康型」の3種類が存在します。

「健康型」は介護サービスを受けることを想定していない上、認知症や要介護の状態になった場合は退去を迫られることになるため、現在のニーズにマッチしているとは言い難く、その数は急激に減少しています。

そのため有料老人ホームは「介護付」と「住宅型」の2種類に大別できます。

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特別養護老人ホーム


【特徴・入居条件】


入居条件は、要介護3以上の、65歳以上の高齢者になります。地域によっては入居待機者が多く、入居倍率は高くなります。


【費用】


約6〜15万円/月


原則「要介護度3」以上が入居条件となっているため、比較的重度の要介護状態か認知症を患っている人が優先的に入居を認められます。

有料老人ホームと同様、レクリエーションの提供などもありますが、寝たきりの人も多く入居していることからどうしても身の回りの世話がメインとなる傾向にあります。また昔から存在する業態のため、古い施設では多床室(4~6人部屋)が割り当てられることもあります。

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介護老人保健施設


【特徴・入居条件】


「機能回復」のための「短期入所」施設になります。入居基準は要介護1以上で、要支援は入居できません。


【費用】


約9〜20万円/月
※特別養護老人ホームと同等低額だが、リハビリに対する費用が加算されます。

介護老人保健施設(老健)は、交通事故にあった高齢者や長期入院明けの高齢者が普段の生活に戻るための機能訓練をおこなう福祉施設です。理学療法士(PT)や作業療法士(OT)などの専門職によるリハビリを受けられることが一番の特徴です。しかし、あくまで自宅に戻ることを想定とした訓練とそれにともなう介護サービスの提供になるため、原則3カ月の短期入所になり、3カ月ごとに退所判定がおこなわれます。長期での入居が難しいですが、老人ホームの転居が必要で次の施設がなかなか見つからない場合などに、老健に一時的に入居するという手も考えられます。

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介護医療院(介護療養型医療施設)


【特徴・入居条件】


高度な医療管理下にある"介護付きの病院"。長期滞在は原則認められず、要介護1以上の高齢者であることが入居条件になります。

 

【費用】


特別養護老人ホームと同様低額。

※医療費が大幅にかさむケースが想定。

介護と同時に、在宅では難しい日常的な医療を必要とする高齢者向けの介護保険施設が介護療養型医療施設(療養病床)になります。医療ケアが非常に充実しており、要介護度が高い方でも安心して入所できます。

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サービス付き高齢者向け住宅

 

【特徴・入居条件】


介護サービスを受けながら暮らしていけるための環境が整備された集合住宅になります。しかし、施設への入居のハードルは低いですが、要介護度が高ければ退去しないといけない可能性があります。


【費用】


月額料金は15〜25万円。一般のマンションやアパートに比べてやや高額になります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、要介護・要支援に該当しない元気な高齢者でも入れる介護サービス付きの集合住宅として近年人気を集めています。

施設には管理者が常駐し、安否確認と生活相談をおこなってくれますが、食事や清掃、買い物などは個人でおこなうのが基本です。

要介護でも入居は可能ですが、必要なケアは外部の介護サービスを利用することになります。最近では同じ運営元もしくは提携する訪問介護事業者が、同じ建物内に入居するか隣接する形で事業所を設けるケースも目立つようになりました。

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シニア向け分譲マンション


【特徴・入居条件】


資産としても残り、一般のマンションと変わりません。
医療・介護サービスは外部の事業者と提携しておこなわれるのが特徴になります。
夫婦どちらかが50歳以上であれば入居可能です。


【費用】


住宅ローンの返済および生活費


シニア向け分譲マンションは、介護サービスの提供は一切ありません。

建物の設備や設計は高齢者向けに配慮されたものとなっており、段差の少ない構造や車いすが通れる幅の通路の確保、手すりや点字ブロックの設置などが見られます。


介護サービスについてはサ高住と同様、外部の訪問介護サービスを利用します。 中には専属シェフがいるレストラン、カラオケルームや温泉、園芸ができる中庭などが付いた高級物件もあります。