◆訪問診療にかかる費用
実際に訪問診療を行った際の費用をまとめてあります。
基本的な内容になるので参考にしてください。
※2021年3月現在の診療報酬の点数で計算しています。
◆自宅で月2回訪問診療を行う場合
①:厚生労働大臣が定める状態の患者さん※ 医療保険:1割負担のケース
・在宅患者訪問診療 888円×2回 1,776円
・在宅時医学総合管理料 4,600円×1回 4,600円
合計:6,376円
月にかかる費用は6,376円になります。ただし、初診月に関しては、3回の受診が必要になるので、「888円×3回+4,600円」になります。
②:①以外の患者さん 医療保険:1割負担のケース
・在宅患者訪問診療 888円×2回 1,776円
・在宅時医学総合管理料 3,700円×1回 3700円
合計:5,476円
※厚生労働省が定める状態
①下記疾患等に罹患している状態
末期の悪性腫瘍、スモン、指定難病、後天性免疫不全症候群、脊椎損傷、真皮を超える褥瘡
②以下の処置等を実施している状態
人工呼吸器の使用、気管切開の管理、気管カニューレの使用、ドレーンチューブまたは留置カテーテルの使用、人工肛門・人口膀胱の管理、在宅自己腹膜灌流の実施、在宅血液透析の実施、酸素療法の実施、在宅中心静脈栄養法の実施、在宅成分栄養経管栄養法の実施、在宅自己導尿の実施、植込み型脳・脊椎電気刺激装置による疼痛管理、携帯型精密輸液ポンプによるプロスタグランジンⅠ2製剤の投与
◆施設に入居し、月2回訪問診療を行う場合
①:厚生労働大臣が定める状態の患者さん 医療保険:1割負担のケース
]【施設内に対象患者が1人の場合】
・在宅患者訪問診療 888円×2回 1,776円
・施設入居時等医学総合管理料 3,300円×1回
合計:5,076円
【施設内に対象患者が2~9名の場合】
・在宅患者訪問診療料 213円×2回 426円
・施設入居時等医学総合管理料 2,700円×1回 2,700円
合計:3,126円
【施設内に対象患者が10名以上の場合】
・在宅患者訪問診療料 213円×2回 426円
・施設入居時等医学総合管理料 2,400円×1回 2400円
合計:2,826円
②:①以外の患者さん 医療保険:1割負担の場合
【施設内に対象患者が1人の場合】
・在宅患者訪問診療 888円×2回 1,776円
・施設入居時等医学総合管理料 2,600円×1回 2600円
合計:4,376円
【施設内に対象患者が2~9名の場合】
・在宅患者訪問診療料 213円×2回 426円
・施設入居時等医学総合管理料 1,400円×1回 1400円
合計:1,826円
【施設内に対象患者が10名以上の場合】
・在宅患者訪問診療料 213円×2回 426円
・施設入居時等医学総合管理料 1,000円×1回 1000円
合計:1426円
施設に入居されている場合は入居している患者さんの受診人数によって費用が変わってきます。また、患者さんの状態により費用もかわります。
◆末期がん患者さん(医療保険 1割負担の場合)
1週間の訪問は、訪問診療と訪問看護の回数があわせて4日以上となります。
・在宅がん医療総合診療料 1,495円×30日分 44,850円
※高齢受給者および後期高齢受給者(1割)の方は、自己負担金額が18,000円になります。
◆居宅療養管理指導費
医療保険分と介護保険の「居宅療養管理指導費」がかかります。
・居宅療養管理指導費Ⅱ(介護保険1割負担の場合)
単一建物居住者に診療対象患者が1人の場合:295円×2回 合計:590円
単一建物居住者に診療対象患者が2~9名場合:285円×2回 合計:570円
単一建物居住者に診療対象患者が10名以上の場合:261円×2回 合計:522円
上記にあげた項目以外にも様々な加算が設定されています。
次回は「老人ホーム」について解説したいと思います。
「老人ホーム」といっても最近は様々な種類があります。
その辺について紹介する予定です。