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リウマチに罹患していた歴史上の有名人

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リウマチ治療は近年大きく進歩しています。製薬会社も力を入れている領域なので、様々な薬剤も登場し、薬剤選択ができる環境が整ってきています。

慶応義塾大学は12日、医学・生命科学の優れた研究者を表彰する慶応医学賞に、免疫の働きに深く関わるたんぱく質を発見した大阪大学の岸本忠三特任教授(80)ら2人を選んだ。岸本特任教授は免疫細胞に作用して炎症の引き金になるたんぱく質「インターロイキン6(IL6)」を発見、一連の反応経路を解明した。

*日本経済新聞より

慶応医学賞に岸本氏ら 炎症引き金役のたんぱく質発見 :日本経済新聞

 

今回は、リウマチに罹患していた歴史上の有名人をまとめました。

参考にしてください。

リウマチとは?

リウマチの定義

免疫の異常により関節の腫れや痛みを起こし、そののち変形をきたす病気です。主に手足の関節で起こりますが内臓を侵すこともあります。

リウマチの語源

リウマチの語源である「リウマ」という言葉は、ギリシャ語で「流れる」という意味があります。ヒポクラテスが紀元前400年頃に、「脳から出た悪い液体が流れでて、関節や筋肉を経て体中に移っていく病気」として「リウマティスモ」と呼んだ病気が「リウマチ」の起源であると言われています。

リウマチの疫学

日本のリウマチ患者は70万~100万人はいると言われています。年間約1万5000人が発症し、人口の0.4~0.5%、30歳以上の人口の1%にあたる人がこの病気にかかるといわれています。どの年齢の人にも起こりますが、特に30歳代から50歳代で発病する人が多いと言われていて、発症男女頻度は男性より女性の方が約3倍近く高いという報告があります。 また、15歳以下で発病するものに若年性特発性関節炎(JIA)がありますが、これは成人の関節リウマチとは症状も検査所見も異なるものになります。

リウマチの病因

現状は、解明されていない部分もあり、完治する疾患ではありません。患者さんの免疫系に異常があることはよく知られています。このため遺伝子の何らかの異常か、感染した微生物(ウイルスや細菌)の影響か、あるいはこの両方の組み合わせによって起こるのではないかと考えられています。この免疫系が異常に活動する結果として、関節の毛細血管が増加し、血管内から関節滑膜組織にリンパ球、マクロファージなどの白血球がでてきます。このリンパ球やマクロファージが産生するサイトカイン(TNFα、IL-6など)と呼ばれる物質の作用により関節内に炎症反応がひきおこされ、関節の内面を覆っている滑膜細胞の増殖が起こり、痛みや腫れを起こし、関節液が増加し、軟骨・骨の破壊が進んでいきます。

リウマチの初期症状

リウマチの初期症状は、熱っぽい、体がだるい、食欲がないなどの症状が出てきたりします。また、朝方に関節の周囲がこわばることもあります。その後、小さな関節が腫れ、手首やひじ、肩、足首やひざ、股関節など全身の関節に拡がっていきます。さらに関節破壊が進むと、日常生活や家事、仕事に支障が出て介助が必要になるなど、生活をする上での機能障害が進行します。

リウマチの治療の現状

関節リウマチの原因は不明で、リウマチの原因をとりのぞく根治療法は現状ありません。しかし、以前までは痛み止め・ステロイドで一時的に症状を和らげる程度でしたが、この10数年間で薬物療法も大きく進歩しました。今は、メトトレキサートなどの抗リウマチ薬や生物学的製剤を積極的に使うことによって患者さんのQOLを維持し、発症前と同様な生活を送ることのできる「寛解」を目指せるようになってきています。

参考:リウマチ情報センター

www.rheuma-net.or.jp

 

リウマチに罹患していた歴史上の有名人

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 リウマチというのは昔からある病気です。歴史上の有名人でリウマチだった人をまとめてみました。この「9名」の方を知って、改めてこの「9名」の方の作品を見てください。考え深いと思います。

1.万葉の歌人 山上憶良(660~733)

山上憶良(やまのうえのおくら)は、粟田氏の士族山上臣の出身で、第7次遣唐使の少録に任命され、「貧窮問答歌」に代表される社会や人生の問題を題材とした思想性に富んだ歌が特色な歌人である。

「四支動かず、百節皆疼(いた)み、身体太(はなは)だ重く、なほ鈞石(きんせき)を負へるが如(ごと)し。布に懸(かか)りて立たむと欲すれば翼折れたる鳥の如く、杖(つえ)に倚(よ)りて歩まんとすれば、足跛(ひ)ける驢(うさぎうま)の如し(手足が動かず、多くの関節が痛み、体がすごく重くて石を背負っているようだ。布によりかかって立とうとしても翼が折れた鳥のようにうまくいかず、杖に寄りかかりながら歩こうとしても足が不自由な小馬のようだ)」(万葉集 巻五)

万葉の歌人・山上憶良が病に苦しむ人(おそらく自分自身)を描写した文章になり、この病気が実は関節リウマチではないかと言われています。

2.印象派の画家ルノワール(1841~1919)

「父の身体は日を追うごとに石のように固まり、硬直した手は何も握ることができなかった。皮膚はもろく、破れやすい粘膜のようで、筆の柄で傷つけないようガーゼを当てていた。変形した指は筆を握るというより摘(つま)んでいるようであった」

印象派の画家ルノワールの息子の手記の一文です。ルノワールも関節リウマチによる高度の手の変形から、晩年は車いすの生活を余儀なくされました。絵筆を包帯でくくり付けて描いている写真や動画が残っています。

3.画家 ルーベンス(1577~1640)

ルーベンスも関節リウマチを患っていたという説があります。彼の絵(特に晩年の自画像)の中に、明らかに関節リウマチに特徴的な手指の変化(左手関節の腫脹・手首の変形)が確認できます。

4.フランスの画家 デュフィー(1877~1953)

フランスの画家であるデュフィ―も関節リウマチを患っていました。彼は1950年代にアメリカのボストンにわたって、当時、関節リウマチの特効薬と思われていた副腎皮質ステロイドで治療を受けました。しかし、痛み止め(アスピリン)を併用したために、胃潰瘍ができて、大吐血で亡くなってしまいます。

5.イギリスの初代駐日総領事を務めたラザフォード・オールコック(1809~1897)

医者である父親の元に生まれたオールコックは、父と同じく医学を修めイギリス軍の軍医になります。しかし、その後リウマチに患われ、両手親指の自由が消失。医師としての道を断たれた彼は、語学の教養を活かし外交官に転身。1859(安政6)年、開港した日本に赴き、初代駐日総領事に任命されます。オールコックが著した『大君の都』では、日本人の生活や文化に触れるとともに、日本人と欧州人の生き方や考え方、制度の違いについても述べています。

6.建築家 アントニ・ガウディ

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スペイン カタルーニャ出身のガウディは6歳になるまでにリウマチを患ってしまいます。痛みのひどい時には動けなくなりロバに乗って移動することも。また、病弱の為、他の子どもたちと同じように遊ぶことは難しかったと言われています。幼少時代からリウマチで自由に動くことができなかったので、虫や植物の観察に明け暮れ、それが後の建築家としてのデザインの基礎になったと言われています。

7.アルフレッド ノーベル博士(1833~1896)

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ダイナマイトやゼリグナイト(ダイナマイトを強力にしたもの。世界初のプラスチック爆弾とも言われている)を発明したスウェーデンの科学者。ノーベルの遺言書がきっかけでノーベル賞が創設される。

8.推理小説の女王 アガサ・クリスティー(1890~1976)

リウマチに患っている登場人物が作品の中でも描かれています。

9.科学者 ベンジャミン・フランクリン(1706~1790)

フランクリンは、凧を用いた実験で雷が電気であることを証明した科学者です。

最近墨絵にはまっています!

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まとめ

・リウマチという病気は未だ完全には解明されていない。

・ここ10年で治療法は劇的に進歩している。

・リウマチという病気は昔からある。歴史上の著名人も罹患している。リウマチだったからできた芸術・作品がある。