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NASAと共同開発契約を締結!創薬ベンチャーの可能性

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NASAからの打診!!

窪田製薬ホールディングスが米航空宇宙局(NASA)と共同開発契約を締結しました。

窪田製薬ホールディングスは、東証マザーズに上場する創薬ベンチャーになります。
しかも、売上高はゼロです。

今回、共同開発するのは光干渉断層計(OCT)という機器です。
用途は、網膜や視神経を診て眼疾患を診断するのに使用します。
NASAが全額負担します。

なぜNASAが?

長期間宇宙に滞在した宇宙飛行士は、視力障害や失明リスクを伴う眼疾患に罹患しやすいと言われています。具体的な症状は、視神経の腫れ(6割)・眼球の一部が平らになる等あります。
原因は不明ですが、離陸時や宇宙飛行時に体液や脳脊髄液などが視神経や眼球を圧迫するためだと考えられています。
国際宇宙ステーションには市販のOCTが設置されているが、大型・放射線耐性等の問題があります。しかし、窪田製薬は以前から網膜症の患者が自宅で使用する事を想定し、双眼鏡サイズのOCTを開発してきました(2018年米国で臨床試験成功)。

このような背景があり、2018年末にNASAが窪田製薬に開発を打診したみたいです。

宇宙飛行士が発症しやすい疾患は・・・?

・視神経周辺に脳脊髄液の過剰反応 
・眼球の裏側が平らになる症状 
・視神経 肥大化 
・脳下垂体に変化 
・骨粗鬆症 
・免疫不全 
・心筋梗塞

上記疾患は、宇宙空間で長期間過ごすと発症するとも言われています。


注目される創薬ベンチャー

これから、窪田製薬ホールディングスのような創薬ベンチャーがより注目されてくると思います。
個人的に注目している創薬ベンチャーは下記になります。

①ペプチドリーム
東京大学 菅裕明教授が開発した独自技術を使用。低分子より大きくタンパク医薬より小さいサイズの特殊環状ペプチドを創出し、その中から医薬品候補物質を選び出す。

②サンバイオ
体性幹細胞を使った再生医療。慶応義塾大学 岡野栄之教授のアイディアをもとにスタートし、健康な人の骨髄から取った間葉系幹細胞を培養して使う慢性期脳梗塞治療薬。

③シンバイオ製薬
がん、血液、ペインの3領域に特化。海外で承認されているか、POC(安全性と有効性の確認)を獲得している医薬品を国内に導入し治験を行う。データ収集と解析業務がメイン。
開発拠点を持っていない。吉田文紀社長は「世界中が研究拠点」とコメント。